哲学する日記

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TVドラマの感想『ようこそ、我が家へ』

TVドラマ『ようこそ、我が家へ』は来週が最終回。

原作は読んでないけど、ググると、かなり違うらしい。

池井戸潤・原作というと「ネジ工場に融資している銀行」ドラマのイメージがあるので、意外だ。

TVドラマ『ようこそ、我が家へ』では主人公・倉田健太(演:相葉雅紀)よりも、父親の倉田太一(寺尾聰)の舞台である「ナカノ電子部品」の方が「池井戸潤の世界」という気がする。

そうすると、今回悪役の真瀬部長(演:竹中直人)は悪人という気はしない。

半沢直樹』なら、「真の悪人」は銀行にいるはず。

真瀬部長は不況の中で頑張ったにもかかわらず、借金を背負ってしまった敗者なのだから。

「ナカノ電子部品」を『半沢直樹』に置き換えれば、誰が善で誰が悪かは変わると思う。

 

ところで、ごく平凡な家に謎の人物から攻撃が始まり、そして惨劇が起こり、「犯人は意外な人物だった!」というパターン・・・これは池井戸潤・作品のイメージに合わない。

 

「犯人は誰か?」というクイズだけど、これは意外な人物でなければいけない。

だから容疑者らしき人物がたくさん出ながら、「全部違う」というのは伝統芸。

でも犯人は、論理的には誰でもいい気がする。

制作者側が盛り上がると思う犯人にすればいいだけの話。

しかし最終回を見た後に、第一話を見直ししたら、説得力はあるのだろうか?

 

もし円タウン記者・神取明日香(演:沢尻エリカ)の知り合いが真犯人なら、第一話の地下鉄のシーンで、神取明日香が真犯人の正体に気づいていないのは変だ。

「ニット帽で顔が隠れていたからわからなかった」という理由は弱すぎる。